のぶゅ。日記

う〜〜ん、いつまで続くか解りませんが、一応は日記復活ってことで。 今流行のブログってやつですが、はっきり言ってなんのこっちゃ?

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10/4/30 ヒークエ第18話 復讐

復讐のためには力が足りない・・・

人生そのものと言っても過言ではない最愛の人を失ったアミーゴにとって、自分の命など最早なんの価値も無いものとなっていた。
それどころか、あの人の傍に行けるなら・・・たとえ天国でも、もう一度あの日々に戻れるのなら・・・そう考えたアミーゴはいつしか死を欲するようになっていた。
それでも自ら命を絶たなかったのは、セオークン・・・そして自分の人生の全てを奪った者に復讐を果たすため。
アミーゴが下した決断は、復讐のためには手段を選んでいる場合ではない、というものだった。

震える両手を胸の前で合わせ、足元にひざまづく女戦士を目の前にしたフッキータは、振り上げた右拳をそのままアミーゴの頭に添えるように置いた。
「ふふ・・・人間とはなんと愚かで、醜い生き物か。力を合わせたかと思えば、すぐに仲間を裏切る。今、お前を殺すことはこの私にとっていとも容易い事・・・しかし、憎しみや恨みは時に絶大なる力を産むものだ。人間同士が争うのを見るのもおもしろそうだ・・・よかろう、お前に力を授けよう。」
不敵な笑みを浮かべたフッキータは、話し終えると右手に力を込めた。
次の瞬間、まばゆいばかりの光が手の平から発せられ、アミーゴの体を包み込む。
地震のように震える大地と共に、見る間に何倍にも膨れ上がったアミーゴの体は、雄叫びにも近い唸り声をあげながら、面影の欠片も無い醜い魔物へと姿を変えた。
「さぁ、行け・・・その憎しみの力を私のために役立てるがいい。」
フッキータの言葉に返事をするかのように、もう一度唸り声をあげたアミーゴは、ゆっくりと抵抗軍へと向かって足を進めた。

「あの時、私はアミーゴの違和感に気付いていた・・・きっと止める事が出来たはずなのに・・・」
魔物へと姿を変え、抵抗軍へと近づいてくるアミーゴを直視出来ずにいたヒトーエが、目を伏せたまま呟いた。
「もう、過ぎた事を言っても仕方ない。・・・やはり戦うしかないのか。」
大きなため息を吐きながら、無念な思いを抑えてヒークンが剣を構える。
「フッキータに魂を売った者は、理性を失います。もう元に戻ることはないでしょう。」
首を振りながらそう話したコゥスケの言葉を聞き、カトゥーがヒークンの耳元で囁くように声をかける。。
「せめて苦しませず、ひとおもいに斬ってあげて。」
その言葉にヒークンは静かに頷く。
フッキータから力を与えられたアミーゴは、今やカトゥーの言った事が簡単に出来る相手ではなくなっていた。巨大化したことで動きこそ遅くなっているが、力と皮膚の硬さは格段に強化されている。事実、ためらいの気持ちが多少剣を鈍らせたとはいえ、ヒークンが与える事が出来た傷はほんのかすり傷程度のものだった。
それでも、少しの間とはいえ共に力を合わせた仲間との戦いを長引かせたくないという想いが、一撃で決着をつけることを決意させた。
「すまないアミーゴ・・・こんな所で時間を使うわけには行かないのだ。」
ヒークンは観念したようにそう話しながら、アミーゴが大きく右腕を振り上げたタイミングに合わせ剣を構える。
「・・・くらえ、地獄のヨー・・・」
この一撃で決着が着く・・・誰もがそう思ったまさにその時だった。
アミーゴはヒークンに攻撃すると見せかけた次の瞬間、急に反転したかと思うと、今までとは見違えるスピードで動き出したのだ。
目論見は見事に打ち砕かれ、動きの遅さからくる油断もあって、何が起こったのか解らず一瞬呆然としたヒークンが、アミーゴの向かった先にノビューン王がいるということに気付くまでには少しの時間を要した。
「しまった!!」
呆然としていたのはコゥスケを初めとする他の兵士たちも一緒だった。
静寂の中に響いたヒークンのその声で、事態を理解した兵達が慌ててアミーゴの後を追いかけるも、時すでに遅し・・・その一瞬の遅れは、素早さに自信のあるコゥスケにさえ追いつかせないだけの時間を稼ぐのに充分だった。
「やめろぉぉ!!」
という皆の叫び声も届かず、無常にもアミーゴは身動きの取れないノビューン王へと、岩のような右腕を振り下ろした。
「き、貴様ぁ!よくも〜〜!!」
凄まじい爆発音が鳴り響き、誰もが思わず目を伏せてしまう中、舞い上がった砂煙が晴れるのを待たずにヒークンが怒りに任せて切りかかる。
「待てっ!」
空気を切り裂く轟音をたてる程、鋭く振られた剣がアミーゴを捕らえようとした瞬間、砂煙の中から聞こえてきたその声にヒークンは咄嗟に剣を止めた。
地面に突き刺ささった太い腕・・・その横には車椅子が倒れ、少し離れた所に投げ出されたかのように声の主の姿があった。アミーゴが外したのか、はたまたギリギリで攻撃をかわしたのか、理由はどうあれ、ノビューン王は生きていた。
しかし、アミーゴが攻撃をしかけた事には変わりないはずだが・・・
「アミーゴを信じろ・・・理性は失われてはいない。」
近くにいる者にしか聞こえない程の小さな声で囁くようにそう話した王の言葉に、アミーゴはうっすらと笑顔を見せながら再び体を反転させた。
そして今度は一直線にフッキータへと向かっていく。

離れた所で高見の見物をしていたフッキータに、物凄い勢いでアミーゴは襲い掛かった。
半ば闇雲に振られた両腕は当たればどんな物でも跡形もなくなるであろうという程の力が込められている。その攻撃が一撃でも当たれば・・・一部始終を見ていた抵抗軍の者達にもかすかな期待はあった。
しかし、何十発にも及ぶその攻撃をフッキータは顔色一つ変えずに全てかわす。
「フン・・・自我を失わなかった精神力は賞賛しよう。だが、私に与えられた力で私に勝てると思うあたりが愚かな所だな。」
フッキータがそう言い放つと同時に、辺りは殺気立った空気に覆われた。
「無理だ!アミーゴぉぉぉ!!」
遠くにいたヒークンにさえ感じられた空気の変化を、アミーゴが気付かないはずはないだろう・・・それでも攻撃を止めなかったのは愛する人の仇を目の前にした女の意地なのかもしれない。だが、何度も振り下ろされた右腕を再び振り上げた瞬間、背中から真っ赤なしぶきと共に丸太のような太い物体が突き出した。
フッキータの腕は完全にアミーゴの体を貫いていた。
「くっ!」
と下唇を噛み、目を伏せながら剣を握るヒークンを、ノビューン王が諌めた。
「・・・まだ終わっていない。アミーゴの命をかけた決意を見届けてやれ。」
その言葉でヒークンが顔を上げると、それを待っていたかのようにアミーゴは口から大量の血を吐いた。
「フン・・・姿、形は変わっても血の色は人間のままか・・・」
そう言いながら、フッキータが顔と目を紅に染めた血を拭う中、アミーゴが最後に振り上げた右腕が重力に引かれてゆっくりと落ちていく。そして、その腕がフッキータの体に触れる。
「・・・やったぞ!」
ノビューン王が叫ぶ。
「グオォォォォーー!!貴様・・・私に何をした!!」
突然大声をあげると、フッキータはアミーゴの体を貫いた腕を抜き、ほとんど動くことのないアミーゴの体を何度も何度も殴りつける。しかし、フッキータの腕はまるでそこには何もないかのようにアミーゴの体をすり抜けた。フッキータの体は時間が経つにつれ、徐々に半透明へと変わり、5分も経った頃には、跡形もなく消え去っていた。

「・・・これでやっと・・・セオークンの元へ・・・行け・・る・・・。」
そう言い残し、安らかな笑顔と共に息を引き取ったアミーゴを見届けた後、ノビューン王は皆に説明するように語り始めた。
「もう理解していると思うが、実は最後にフッキータに触れたアミーゴの手には『エニウェアドア』が秘められた水晶が握られていた。それによりフッキータは今頃、風の浜辺へと送られていることだろう。
・・・アミーゴは全て最初から考えていたに違いない。フッキータより得た力で私を襲うと見せかけて水晶を奪い、自らの命をかけてフッキータを封印する・・・本来ならば私がやらねばならぬ事をアミーゴが成功させてくれた。今後、アミーゴは救世主として永遠に語り継がれていくことだろう。」
地面に横たわっているアミーゴに両手を合わせ、深く頭を下げた後、ノビューン王は遠くに見える大きな建物『風の浜辺』に目を向けた。
「・・・だがしかし、私が想像していたものより遥かにフッキータの力は強大だった。・・・はたして9割の完成度でどこまで持ち応えられるのか・・・」
大きな地震のような地響きが起こったのは、ノビューン王の言葉が途切れた丁度その時だった。
グォォォォオオー・・という大きな雄たけびと共に『風の浜辺』を中心に大地が揺れる。
「中でフッキータが暴れている。・・・なんとか持ち応えてくれっ!!」
祈るような気持ちで呟くノビューン王の願いに応えるように、揺れは静かに治まった。
・・・それから数分、何事も起こらない。
抵抗軍全員のフッキータ封印という期待の気持ちが、歓喜に変わろうかという時、一人の兵士が駆け込むようにノビューン王の元にひざまづき、重々しく口を開く。
「・・・残念ながら今の魔力では、フッキータを封じるのは長くて1ヶ月という所でしょう。」
全員の淡い期待は見事に打ち砕かれた。皆が落胆の表情を浮かべる中、それでもノビューン王だけは前を向いた。
「やはり無理だったか・・・。しかし、1ヶ月の猶予が出来た。その間に本部へと戻り、新たな作戦を練るとしよう。皆の者、帰るぞ。」
戦いの地を去ろうとするノビューン王にヒークンが声をかける。
「ノビューン王・・・この度の戦いで、フッキータと我々との力の差の大きさを痛感させられました。どうかこの1ヶ月を、私達の技を磨く時間とすることをお許し下さい。」
静かに頷いたノビューン王に一礼すると、3人はゆっくりと歩きだした。

「私は本で調べた事を信じて、北へ向かおうと思うの。」
しばらく歩いた後、カトゥーがそう話した。
「それなら私は先祖を辿ってみようかしら。」
続けてヒトーエもそう話す。
「ならば、みんなしばらくは別行動だな。1ヶ月後、強くなった姿で再び会おう。」
ヒークンのその言葉で3人は再会を誓い、別々の道を歩み始めた。
  1. 2010/04/30(金) 18:24:58|
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10/3/17 ヒークエ第17話 大魔王降臨

ノビューン王率いる抵抗軍はフッキータを待ち構えるため、チッコーの町から約2キロ離れた所に陣取り、その時を待っている。
「あまりにタイミングが良すぎる・・・まさか・・・考えすぎよね。」
これから迎える戦闘は、世界の命運を賭した戦いとなる・・・誰もが極限状態の緊張で何も話さない中、ここへ向かう途中にカトゥーが洩らした独り言がヒークンの中で消えずにいた。

空を真っ黒に覆うほどに大量の魔物が近づいてきたのは、それから1時間後。しかし、目視するよりも先に背筋が凍る程の悪寒を感じぬ者はいない・・・
フッキータの体から溢れ出るそのオーラは、普通の人間ならば極寒の寒さの中に裸でいるくらいに感じられる程に禍々しいものだった。ただ、身の丈こそ人間の倍くらいはあるものの、その姿は大魔王と呼ぶには似つかわしくない、超一流のアスリートと見紛う程、鍛え抜かれた筋肉の鎧に包まれている。
その姿を見て戦意喪失した者も少なくなかったが、それでも数十名の者が世界のため、家族のために剣を構えた。
「お前達がこの私に逆らう人間どもか・・・愚かな。私に逆らった罪、死して償え。」
フッキータの大地に響き渡るような声と共に、数百はいるであろう魔物達が一斉に抵抗軍へ向けて進み始めた。
「・・・来たな。しかし、ありがたい事にフッキータ自身は動いていない・・・まずは様子見という所か。皆の者、作戦通りいくぞ!人間の力を見せてやれ!」
ノビューン王の掛け声が合図となり、ヒークンやコゥスケを筆頭とした肉弾部隊が素早く左右へと展開した。
さすが精鋭達が集まられただけあって、剣を一振り、二振りする度に、襲い掛かる魔物達を次々に真っ二つに切り裂いていく。
その後方ではヒトーエが苦戦している者を攻撃魔法で援護し、傷ついた者がいればカトゥーがすぐに回復魔法をかける・・・練りに練られ、訓練を重ねたきた抵抗軍の連携は見事と言えた。中でもヒークンの働きは目を見張るものがあり、魔物を寄せ付けない圧倒的な攻撃力は他の兵士達を奮い立たせる。勢いに乗った抵抗軍は数百匹もの魔物達を次々と薙ぎ倒し、気がつくと辺り一面は魔物達の死骸で埋め尽くされていた。
「なるほど・・・タッキードラゴンからの報告通り、雑魚共では手に負えんか。しかし・・・・まだまだだな。」
魔物達の遥か後方で腕組みをしながら戦況を見守っていたフッキータは、そう呟くとゆっくりと抵抗軍へと向かって歩き始めた。
「いよいよ来るかっ!」
一歩一歩、フッキータが近づく・・・じわじわと、そして確実に迫りくる恐怖は、まるで火山から溢れ出る溶岩にようにさえ感じられた。
その恐怖を打ち破るべく全速力で駆け出したヒークンが、その勢いのまま飛び掛るようにフッキータに切り掛かかった。
「見覚えのある剣を使っているかと思ったが・・・そうか、お前があの忌々しいヒデミンの血を引くものか。」
今までにたくさんの強敵を打ち破り、磨きをかけた太刀筋は、最早容易には見切ることの出来ない程鋭いものとなっていた。
休む事無く、何度も・・何十度も振られる剣・・・しかし、それは空気を切り裂く音と共に、余裕の表情を浮かべるフッキータに、難なくギリギリの所で交わされていく。
「このままでは埒があかない!ヒークン、頑張って!!・・・リーゲイーン!」
カトゥーの魔法でヒークンの剣のスピード、パワーは格段に上昇した。
「これでどう!?・・・カメハメウェーブ!」
更にヒトーエの魔法が一直線に飛んでいく。
魔法と剣とが左右から同時にフッキータに襲い掛かった。

・・・ドガーン!!

その場から大きな爆発音と共に大量の煙が舞い上がった。
ほんの数秒だったに違いないが、永遠のときのように感じられた煙が晴れるまでの時間を、抵抗軍全員が息を飲んで見守った。
そして煙が晴れた時、そこには右手の平でヒトーエの魔法を握りつぶし、左腕でヒークンの剣を受け止めた無傷のフッキータの姿があった。
「ふん、人間の力など所詮こんなものよ。」
そう呟きながら、フッキータはヒークンへ向けて右正拳を繰り出した。
ヒークンはなんとか交わしたものの、抵抗軍が数人がかりで受け止めなければならないほど、強烈な風圧によって体ごと後方へと飛ばされた。
「いくら名剣を使おうとも、腕が伴わなければ恐れるものではない・・・
平和ボケした者達に、この私が負けるわけがないのだ。束の間の栄華に咲き誇った人間共よ・・・刹那に散り逝く定めと知るがいい・・・さらば、今旅立ちの時だ。」
フッキータは見下すように抵抗軍へ向けた言葉を発すると、腰を落とし右手の平を突き出した。
「くらえっ!さくら毒掌っ!!」
咆哮とも言える叫び声と共に、手の平から無数の桜の花びらが出現した。その花びらは上空へと舞い上がり、抵抗軍を包み込むように降り注ぐ。
目を奪われる程に美しく乱れ舞う桃色の桜吹雪に、一瞬抵抗軍の兵達は戦いを忘れたかのように、花びらを受け止める。
「待って!!・・・花びらに触れては駄目!」
状況に気付いたカトゥーが後方から慌てて叫ぶ。しかし、声の届かなかった者や、すでに触れてしまった者など、八割がたの兵が突然胸を押さえ苦しみ始めた。
「この花びらに触れてしまうと毒に犯されてしまうわ!これだけの人数では、回復しきれないっ!・・・バンテリン!!」
カトゥーは使える限りの魔法を使うが、間に合わずに味方の兵達がバタバタと倒れていく。
そんな中・・・
「・・・無理よっ!!アミーゴっ!!!」
ヒトーエが叫んだその声を無視し、アミーゴが毒に倒れる味方の間をすり抜け、フッキータへと向かって走り出した。
兵達の中から抜け出てくるアミーゴを見て、フッキータは右の拳を握り締めた。そして、その拳を振り上げた瞬間、アミーゴがフッキータの前にひざまずいた。
「フッキータ様!私はあの者達に愛する人を奪われました!この恨みを晴らすべく、どうか!どうか私に力を下さいっ!!」
  1. 2010/03/17(水) 14:35:46|
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10/3/4 ヒークエ第16話 翼の浜辺作戦

ヒークンが驚いたのとは裏腹に、ノビューン王が何も言わず残っている右手を静かにあげたのは、他に方法が無かったとはいえ、ベリーエロスの血を引いているという理由だけで、たった一人の男の両肩に世界の命運を背負わせてしまった事への懺悔の気持ちと、こうして再開を果たし、たくましくなったその姿を再び見ることができた事への歓喜の気持ちで、込み上げてくる涙を抑えるのに必死だったからだ。
長きに渡り、この国を統治していたノビューン王を知らない者はいない・・・大怪我を負い、みすぼらしい姿となってしまった王だったが、内側から溢れ出る気品に、ヒークンの後ろにいたカトゥーとヒトーエは思わずひざまずいた。
「この二人は私に力を貸してくれているカトゥー=ヤンとヒトーエ=テルマという者で・・・。」
ヒークンが二人の紹介をしている間、気持ちを落ち着かせるように黙って話を聞いていたノビューン王は、紹介を終えると同時に話し出した。
「諸君達を探したのは、頼みごとがあるからなのだ。
私は国も人々も守れず、自分だけ生き残るという愚かな王となってしまった。だが、こんな姿となり、最早惜しむ命でもない・・・こうして生き残ったしまった以上、死んでいった者達への償いをすることが王としての最後の使命と考えた。
・・・そこで諸君達がまだ私を王と認めてくれているのならば、我々が今計画している、翼の浜辺作戦に協力してもらいたいのだ。」
深々と頭を下げながら話すノビューン王を前に、ヒークン達3人は思わず顔を見合わせた。
「・・・翼の浜辺・・・たしか、チッコーの町にある大型商業施設の名前ではなかったですか?」
ヒトーエがそう聞き返した言葉に、ノビューン王は静かに頷く。
「返事は内容を聞いてからで構わないので、聞いてほしい。
ヒトーエの言ったとおり、たしかにこの作戦はもともとチッコーの町にあった大型商業施設を利用したものだ。今、この施設の改造を急いでおる・・・
実は我々が掴んだ情報では、大魔王フッキータはまだ力の一部が完全には復活していない状態にあるそうだ。事実、侵略に直接フッキータが手を下さないのを見ても、この情報の信憑性は高いと言えるだろう。
しかし、これは我々にとっては最大のチャンス・・・簡単に説明すると、改造と同時にその大型商業施設には大いなる魔力を込めている。そこにフッキータを閉じ込めることで再度封印してしまおうといのが今回の翼の浜辺作戦の内容なのだ。」
たしかに説明を聞く限りでは、至極単純で明快な作戦ではある。が、考えれば考えるほど、そう簡単に行くものではないという懸念が頭をよぎる。
「その作戦はフッキータと直接対決し、雌雄を決するというよりも、現実的なものと言えると思われます。・・・が、幾つか質問があります。まず、施設の完成予定はいつ頃になるのでしょう?」
「それと、フッキータの完全復活が予想される時期ね。」
ヒークンの問いに被せるようにカトゥーがたずねる。
「うむ・・・施設の現状は今8割がたと言ったところか・・・まもなく完成なのだが、フッキータの復活の時期も、おそらくはそう遠くない事だろう・・・諸君らの考えている通り、この作戦は言わば時間との戦いとも言える。」
間に合わなければ成功の保障はない・・・が、そんな心配を微塵も感じさせないような自信に溢れた態度を取り続けているのは、死を覚悟した王の決意の表れなのだろうか。
「それともう一つ・・・。どのようにしてフッキータを、その大型商業施設に閉じ込めようと考えているのでしょうか。」
ヒークンが口にしたその質問が3人にとっての一番の懸念だった。しかし3人の考えとは裏腹にノビューン王はニヤリと笑みを浮かべる。奥にいた兵士に合図を送ると、しばらくして一人の兵士がどこかから光輝く水晶玉を大事そうに持ってきた。
「これは我が王家に代々受け継がれている物で、太古の魔法『エニウェアドア』が封じられている水晶だ。」
「エニウェアドア!・・・たしか、対象物をどこでも好きな場所に瞬間移動させる事が出来る古の魔法の事ですね!」
さすがにブルマンの血を引いているヒトーエには聞き覚えのある魔法だった。
昔は、ごく一部の超高レベルな魔術師だけが使えていたと言われるこの魔法も、今では伝承者がいなくなり、いつしか名前だけが知られる伝説の魔法の一つとなっていた。
「この水晶をフッキータの体に触れさせる事さえ出来れば、封印は可能となる。しかし、フッキータが完全に復活してしまえば、その触れさせる事すら難しくなるだろう。施設が完成するのを待って諸君達は私と共に、フッキータの元へと向かってもらいたいのだ。」
ノビューン王の話が終わると、ほぼ同時に3人は再び顔を見合わせ、何も語らずに何度も首を縦に振った。
「ノビューン王・・・今まで国民として私達があなたに受けた恩は計り知れません。今度は私達が恩返しをする番です。喜んで協力させていただきます。」


「あら、あなたもここのメンバーに入っていたのね。」
王との話も終わり、3人が抵抗軍のメンバーに紹介された時の事だった。何人か並んでいる兵の中に、見覚えのある一人の女戦士の姿があった。
それは以前、やり場のない怒り・・・晴らすことの出来ない恨みに、絶望の剣を振り回していたアミーゴ=タマリーノの姿だった。
「私一人の力では無駄死にするのが関の山です。ですが、ここに来れば微力でもフッキータ討伐に力を貸すことが出来るはず・・・。きっと彼もそう望んでいることでしょう。」
「そう・・・今後は仲間としてよろしくね。」
そう言いながらアミーゴと握手を交わしたヒトーエはこの時、何か違和感を感じたのだが、それが何によるものなのか、気付かなかった。



「ノビューン様っ!・・・ゼーニーボックスとアッサーリの町が墜ちました!」
事態が急変したのは、それから数日がたった後のことだった。
いつものように作戦会議を繰り広げている中、情報収集へと出ていたコゥスケが息を切らせながら戻り、部屋に駆け込みながら慌てた声をあげた。
「なんだと!・・・何が起こった?冷静に報告せよ。」
あまりに急な事態にノビューン王も最初、動揺を隠せずいたが、さすが歴戦の強者は次の瞬間には気持ちを落ち着かせていた。
「恐れいていた事が・・・。ついにフッキータさ・・・いや、大魔王フッキータが復活し、大量の魔物と共にゼーニーボックスの町に攻め入ったようです。あっという間に町は壊滅、そのまま隣のアッサーリの町にも攻め入りました。
二つの町を守っていたアーニ=キーン部隊とカオ=リン部隊は共に全滅。町は焼け野原と化しているそうです。」
コゥスケは報告を終えると、取り乱した自分の姿に気付き、王の前でひさまづいた。
「そうか・・・間に合わなかったか・・・。施設の状況はどうだ?」
「・・・現在9割程度です。」
王の質問に近くにいた兵が答える。
「9割か・・・どこまで押さえられるかな・・・。どちらにしても場所からいってアッサーリの町の次はチッコーの町となるだろう。9割の完成度でフッキータを封じられるかは解らんが、このまま指をくわえてみているわけにもいかん。」
そこまで話すと、ノビューン王は一度周りにいた仲間達を見回した。そして大きく深呼吸をすると今度は一段と大きな声をあげた。
「仲間達よ・・・わたしに命を預けてくれ!・・・・・これより『翼の浜辺』作戦を発動するっ!!皆の者、チッコーの町へ急げっ!!」
  1. 2010/03/04(木) 14:05:09|
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10/2/24 疑惑

あまりにヒークエの筆が進まないので、たまには普通の日記でも書こうと思います。
・・・が、今回の日記には、ほんの少しだけ下ネタが混じる可能性がありますのでよい子のみんなは見ないでね(笑)
つい先日のことです。美国で交流会を終えた後のこと・・・
熱き戦いを終えた我ら戦士達は、温泉で疲労した体を癒し、更なる体力回復を目指して一路居酒屋へと足を進めました。
そこには交流会にも参加し、最近飲み会の方にも参加してくれているハラディンさんの姿も。
さて、日記初登場となるハラディンさんと言えば、本人の知らない所である疑惑が浮上していました。
そして今回、酒の力も借りて、ずばりその疑惑を直撃することに成功(笑)
その疑惑とは・・・そう・・・



巨乳疑惑です(笑)

ここで我が持論。
ずばり女性に胸のサイズを聞いた場合、実際に大きい人は謙虚に、そうでない人は見栄をはって言う傾向があるように思えます。
つまり、「ん〜・・・EかFかな・・」という人は、だいたいの人がF。「CかD」と答えた人はだいたいの人がCといった具合。
まぁ、あくまで持論ではありますが、まんざら外れていない気もします。
ちなみにハラディンさんは前者だったので、この疑惑は確信に変わったと言えるでしょう(笑)

さてさて、巨乳話しで盛り上がった飲み会もそろそろ終わりとない、支払いの時を迎えました。
飲み食いの少ない女性は一人3000円という事で話がついたのですが、そこでひー君が不敵な笑みを浮かべ、一言こう言いました。
「ハラディンさんは、おっぱい見せてくれたら500円でいいですよ。」


・・・
・・・
・・・いやいや



500円取るんかいっ(笑)

結局、爆笑した末、ハラディンさんには丁重にお断りされていましたが、確信へと変わったハラディンさんの巨乳も彼にとっては2500円の価値しかないようです(笑)ただ、もしあの時、500円と言わず、無料でいいと言っていたらと思うと・・・・

う〜ん残念(笑)
  1. 2010/02/24(水) 17:48:58|
  2. 飲み会
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10/02/10 どうもみなさんお久しぶりです。

実は引越しをしたせいで、ネットが使えない日々が続いていたのですが、やっとネット環境が整いました。
ヒークエの続きを始め、日記の更新等、皆様方の期待に添えられず、心苦しい日々を過ごしていましたが、ようやく更新可能となり、皆様の期待に答える事が可能と相成りました。



あとは本人のやる気だけです(笑) 


あまり過度の期待をせず、気長に待ち続けるよう宜しくお願い申し上げます。
  1. 2010/02/10(水) 16:41:11|
  2. バドミントン
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日本屈指のバドミントンプレーヤー・・・

にはほど遠い、切なくて悲しくて、それでいてしょうもない、愛の戦士の戦いの物語。

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